重本 譲
JOE SHIGEMOTO
ジョウクリニック 総院長 / 医療法人聖美会 理事長
総院長のプロフィール「頬の毛穴が目立ってきた…」実はそれ、たるみやシワが進行しているサインなんです。
今回は、「正しい毛穴ケア」から「たるみ・シワ・ほうれい線の予防法」までを詳しくご紹介いたします。
気にならなかった肌の変化を感じるようになった時が、エイジングケアの始め時です。
ひとつずつ改善していきましょう!
毛穴の悩みは、世代を問わない女性共通の悩みといえます。
肌トラブルでも上位に入ることが多い毛穴のトラブル。
その原因には、毎日のお手入れの仕方に問題がある場合が多く、
正しい方法で、きちんとケアを行うことで毛穴のトラブルを解消することができます。
今回は、毛穴のケア方法についてご紹介します。
毛穴のトラブルと一口に言っても、様々なタイプがあり、
毛穴の悩みがどのタイプかによって、最適なケア方法が変わってきます。
自分の悩みがどのタイプかを知るということがとても大切です。
まずは、代表的な毛穴のトラブルと、その原因を考えていきましょう。
毛穴詰まりに悩まされている方はとても多く、
開いた毛穴に皮脂や汚れが詰まると角栓ができ、毛穴を塞いでいる状態です。
皮膚表面には小さな分泌腺が無数にあり、肌表面の水分と混ざって皮脂膜を作り、皮膚表面を覆うことで、バリア機能をはたしています。
そのため、皮脂は肌にとって必要なものなのです。
また、私たちが「角質」と呼んでいるのは、表皮の層の中でも最外層にあり、古くなって不要になると、垢などの老廃物と一緒に皮膚の表面から自然に剥がれ落ちていきます。
そのため、正常であれば、毛穴のトラブルを引き起こすものではありません。
ところが、乾燥やホルモンバランスの乱れなどの影響で、皮脂が過剰に分泌されたり、肌のターンオーバー(新陳代謝)のリズムが乱れると古い角質がはがれずに肌の表面に残ってしまうことがあります。
きちんと剥がれ落ちることのできない角質達。これらが混ざって「角栓」となるのです。
角栓に含まれる毛穴付近の皮脂が空気に触れて酸化し、黒くなってしまいます。
また毛穴が黒ずむ原因は、角栓詰まりだけではありません。
ニキビの炎症など、さまざまな理由で毛穴そのものが色素沈着を起こし、黒ずんでしまうことがあります。
皮脂の過剰分泌やお肌の乾燥、加齢などで肌がたるむと、毛穴も縦に伸びて大きく開いてしまいます。
さらに、ターンオーバー(新陳代謝)のリズムが乱れて、古い角質が肌の表面にたまってしまうと、毛穴の出口を広げてしまい、毛穴の溝が深くなって毛穴が開く原因となります。
毛穴のトラブルは、間違ったケアによって、引き起こされることが多くあります。
ここで、間違ったケアと正しいケアを比較してみましょう。
【間違ったケア】1日に何度も洗顔料を使って洗顔をする
皮脂を気にして何度も洗顔をすると、必要な皮脂まで洗い流してしまうことになります。
皮脂は、不足すると肌を乾燥から守ろうとして過剰に分泌されるため、過度な洗顔はかえって毛穴のトラブルを引き起こす誘因となります。
【正しいケア】適度な回数と適切な水の温度調整
洗顔は、朝と夜の1日に2回までにしましょう。
また、洗顔するときは、まずは手を洗い、手の汚れを落としてから!
そして、水の温度も重要なポイントです。
皮脂は、熱いお湯ほどとれやすくなり、逆に冷たい温度ではとれにくくなります。
そのため、皮脂が過剰に分泌するのを防ぐには、体温より少し低めの水や人肌程度のぬるま湯で洗顔するようにしてください。
あとは、洗顔料をしっかりと泡立てて、優しく洗うようにすれば、お肌の表面を傷つけることもありません。
もちろん、すすぎ残しにも注意をしましょう。
【間違ったケア】洗顔後に保湿をしない
洗顔が終わった後、ついつい保湿ケアを忘れてしまう人もいるかもしれません。
洗顔をした肌はとてもデリケートな状態。
肌の水分量を保つために必要な皮脂や角質細胞まで取り除かれています。
この状態のまま放っておくと、肌を乾燥から守ろうとして、皮脂が過剰に分泌されてしまい、結果として毛穴のつまりや黒ずみ、開きを招く原因になってしまいます。
【正しいケア】洗顔後はできるだけ早く保湿ケアをする
洗顔後は、そのままにしておかないで、化粧水や乳液を使い、できるだけ早く保湿ケアをしましょう。
保湿成分にはさまざまなものがあります。
保湿化粧品(保湿剤)は足りない皮脂を補うために効果的ですが、皮脂の分泌量が多いときに、油分がたっぷりの保湿剤を使ってしまうと、余った皮脂や保湿剤が毛穴に詰まり、毛穴のトラブルの原因になります。
そのため、自分の肌のタイプや、その時々の肌の状態に適した保湿化粧品(保湿剤)を選ぶとよいでしょう。
正しいケアをしているのに毛穴の悩みが解消されない方は必見!
毛穴に特化した代表的な2つのケア「毛穴パック」と「酵素洗顔」をご紹介します。
ケアの方法はもちろん、「毛穴パック」と「酵素洗顔」を行う際の注意点もあわせてご説明いたします。
目に見える効果で絶大的な人気を誇る毛穴パック。
その一方で、間違った使い方をすると、肌にダメージを与え、毛穴がかえって開いてしまします。
毛穴パックには、シートタイプのものや洗い流すタイプなどがありますが、それぞれの使用方法を守って行うことが大切です。
※毛穴パックを使う頻度にも注意しましょう。
毛穴パックは、目に見えてたくさん角栓がとれるので、嬉しくなって頻繁に使いたくなってしまうかもしれません。
しかし、はがすときや流すときに必要な皮脂や角質もはがれてしまいます。そのため、多くても2週間に1度にしましょう。
また、毛穴パックをした後は、角栓などの毛穴汚れをとった後のポッカリと毛穴が開いた状態。
保湿をしながら肌を冷却させることは、毛穴をキュッと引き締めることにも繋がります。
ビタミンC誘導体を含む化粧水などでの肌への十分な水分補給と、引き締め効果を持つ保湿化粧品(保湿剤)を使って保湿するようにしましょう。
最近、注目を集めている酵素洗顔。
酵素洗顔とは、酵素の働きであるたんぱく質分解と脂肪分解を利用して毛穴の詰まりを解消する効果が期待できる洗顔方法です。
角栓のもととなる古い角質は、たんぱく質なので、酵素洗顔料を使うことで、これらを取り除くことができます。酵素洗顔の場合も、先ほどご紹介した洗顔方法と同じように、正しい洗顔方法で洗うようにしましょう。
また、酵素洗顔料は角質を除去する働きがあるため、肌に負担がかかります。
使用頻度に関しても、週に1度程度を目安としましょう。
生活習慣を見直すことも重要な毛穴ケアです。
まずは、肌のターンオーバー(新陳代謝)を整えることが毛穴ケアの第一歩となります。
充分な睡眠時間とバランスのとれた食習慣は肌やカラダにとって必要不可欠な要素です。
そのため、スキンケアだけを行うのではなく、規則正しい生活をすることが、毛穴の目立たない美しい肌を手に入れることへの近道といえるでしょう。
毛穴の黒ずみや開きを放っておくと、やがて炎症がひどくなりニキビになってしまいます。
ニキビができてしまってそれを触ったり、潰れてしまったりすると、ニキビ跡として残ることがあります。
セルフケアでなかなか改善できない場合は、美容皮膚科に相談してみましょう。
美容皮膚科で受ける施術内容としては「機器による治療」や「注入による治療」など、さまざまな方法があります。
自分の毛穴の状態によって、どの施術が適しているか専門医よりアドバイスを受け、最適な治療をしましょう。
徳島大学卒業後、大手美容外科に入職。大手美容外科で院長を歴任した後、2003年にジョウクリニックを開業。銀座・大阪をはじめ全国5院展開中。
鼻整形や豊胸、脂肪吸引などの美容外科手術をはじめとする、幅広い治療を担当。豊富な症例数と他院ドクターへの技術指導、セミナーの開催実績が裏付ける国内随一の技術の持ち主。
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